リライト田中の活動ブログ
- トップ
- リライト田中の活動ブログ
- 「傾斜地に家を建てるのは…」地区計画の調査で感じた“法律と地域ルール”の難しさ
「傾斜地に家を建てるのは…」地区計画の調査で感じた“法律と地域ルール”の難しさ
みなさん、こんばんは。
株式会社リライト 代表の田中です。
今回は、地域ルールについて。
今日は朝7時から自宅でテレワークを開始。
毎週月曜日のルーティンである、当社で売却活動をしている各物件の売主様への「先週のお問い合わせ状況」のご報告です。
今回はあわせて夏季休業のお知らせもお送りしました。
不動産の売却を依頼されている売主様にとって、
「問い合わせは来ているのだろうか」
「ちゃんと販売活動をしてくれているのだろうか」
というのは、とても気になるところ。
特に、空き家や再建築不可、借地・底地、山林、農地、調整区域など、簡単には売れない不動産であればなおさらです。だからこそ、結果が出ているときだけではなく、動きがないときも含めて定期的に状況をお伝えすることを大切にしています。
地区計画の調査で、まちづくり委員会へ
その後は横浜市内某所へ。
今回の目的は、地区計画区域内にある土地についての調査です。
役所で法令や地区計画の内容を確認するだけではなく、実際の地域でどのような運用がされているのかを確認するため、まちづくり委員会の委員長さんを訪問しました。
地区計画は、その地域の良好な住環境や街並みを守るために定められているもの。
建物の用途、敷地面積の最低限度、壁面の位置、高さ、形態など、その地域独自のルールが定められている場合があります。
不動産を売却・買取する際には、こうした内容を事前に把握しておかなければなりません。
ところが、お話を伺っている途中で少し気になる発言がありました。
「傾斜地に家を建てるというのは……」
という趣旨のお話。
う~ん……。
もちろん、地域の住環境を守りたいというお気持ちは理解できます。
ただ、ここは不動産実務として非常に重要なところです。
「地域の考え方」と「法的な建築制限」は分けて考える
傾斜地だからといって、それだけを理由に当然に建物を建築できないわけではありません。
建築基準法や都市計画法、条例、地区計画、宅地造成や崖に関する規制など、実際にその土地に適用される法令・基準を一つひとつ確認したうえで建築の可否を判断する必要があります。
地域の方々が、
「できればこういう土地利用はしてほしくない」
と考えることと、
法律や条例などによって、
「建築することができない」
ということは、似ているようで全く違います。
所有者には所有者の権利があります。
一方で、周辺住民の安全や住環境への配慮も当然必要です。
だからこそ私たち不動産会社には、どちらか一方の意見だけで判断するのではなく、法令、行政の見解、地区計画の内容、現況、地域事情を整理していくことが求められます。
こういう部分が、不動産の難しいところでもあり、面白いところでもあります。
そして次に向かったのは、まさかの「崖地」(笑)
地区計画の調査を終えると、今度はすぐ近くにある別の土地へ。
こちらは、写真の土地です。

見てのとおり――
崖です。(^^)
車は入れません。
しかも、神奈川県による急傾斜地崩壊危険区域の対策工事が施工されている場所。地区計画のところで傾斜地の話をしていた直後に、さらに本格的な崖地を見に行くという一日。
「どうして、こういう土地ばかり集まってくるんだろう?」
……とは、もう最近は思わなくなりました。(笑)
むしろ現地を見ると、
「この土地はどうすれば活かせるだろう?」
と考えてしまいます。
全国の売れない不動産を見ていると、平坦で道路付けが良く、すぐに建物が建てられる土地ばかりではありません。
車が入らない。
崖になっている。
私道しかない。
再建築不可。
土砂災害特別警戒区域。
市街化調整区域。
農地や山林。
こうした土地こそ、机の上の査定だけでは答えが出ません。
現地に行き、道路を歩き、高低差を見て、擁壁を確認し、役所で調べ、必要なら地域の方にも話を聞く。
その積み重ねで、ようやく「この不動産をどうするか」が見えてきます。
続いて鶴見区へ――今度は「私道の寄付」
崖地の現地確認を終え、途中でホームセンターに立ち寄ってから横浜市鶴見区へ移動。
今度は、私道の寄付についてご相談をいただいている土地の現地確認です。
「道路なんだから自治体に寄付すればいい」
と思われる方もいらっしゃいますが、私道はそんなに簡単ではありません。
道路の現況、幅員、権利関係、境界、地下埋設物、自治体の受入基準など、確認すべきことがあります。
不動産は「いらないから手放します」で簡単に終わらないことが本当に多い。
特に相続によって取得した不動産の場合、本人は一度も利用したことがないのに、固定資産税や管理責任だけを引き継いでしまうケースもあります。
こうした問題は、これから空き家や相続不動産が増える日本で、ますます大きな社会課題になると思っています。
午前0時を過ぎて思ったこと
夕方に会社へ戻ってからは、契約済み案件の書類整理などの事務作業。
気がつけば……
時計の針は午前0時を回っていました。
朝7時から始めたので、さすがに長い一日でした。
ただ、今日は地区計画、傾斜地、急傾斜地崩壊危険区域、崖地、私道と、まさに当社らしい不動産ばかりを見て回った一日。
改めて思うのは、「売りづらい不動産」と「売れない不動産」は同じではないということです。
条件が悪ければ、一般的な不動産より売却は難しくなります。
1円不動産、1円物件、場合によっては0円物件という選択肢まで検討しなければならないケースもあります。
それでも、調査して、問題点を整理して、買主様の視点からその不動産の可能性を考える。
そうすることで出口が見つかることがあります。
私たちは横浜を拠点に、再建築不可、空き家、借地・借地権、底地、不動産相続、実家処分など、一般的な売却では解決が難しい不動産にも向き合っています。
「こんな土地、誰が買うのだろう」
そう思われている不動産にも、まだ可能性が残されているかもしれません。
その可能性を見つけるためには、まず現地を見ること。そして正しく調べること。
これからも一つひとつの不動産と真正面から向き合っていきたいと思います。
……とはいえ、明日は久しぶりのお休み。
今度こそ、少しゆっくり寝ようと思います。(^^)
同じようなお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。

