リライト田中の活動ブログ

名刺の数より、じっくり話せるご縁を。変わり始めた不動産市況の中で大切にしたいこと

2026/07/14
テーマ:ブログ

 みなさん、こんばんは。
株式会社リライト 代表の田中です。

 今回は、ご縁について。
今日は朝から、神奈川県内にある土地の買取りに向けて、売買契約書と契約明細書の作成を進めました。
不動産の売買契約書は、単に物件の所在地や売買代金を記載すれば完成するものではありません。

現況と登記内容に相違はないか。
境界は確定しているのか。
越境物や残置物はないか。
引渡しまでに売主様が行うことは何か。
契約不適合責任をどのように定めるのか。

一つひとつ確認しながら、売主様と買主の双方が安心して取引できるように文章へ落とし込んでいきます。
特に当社が取り扱うのは、一般的な不動産会社では対応が難しいと判断される土地や空き家も少なくありません。

再建築不可、私道、借地、底地、市街化調整区域、境界未確定、残置物のある空き家などは、契約書の一文が後の大きな不動産トラブルにつながることがあります。
契約書を作成している時間は地味ですが、不動産売却や買取りの現場では、最も神経を使う大切な業務の一つです。

暑い午後、宅建協会の財務委員会へ

午後からは、厳しい暑さの中、関内にある宅建協会横浜東部支部の事務所へ向かい、財務委員会に参加しました。

 私は株式会社リライトの代表として不動産の実務を行う一方で、宅建協会の活動にも関わっています。
委員会では、組織の運営や予算について話し合います。
一般のお客様から見ると、不動産会社の仕事とは直接関係がないように思えるかもしれません。
ただ、不動産業界全体が健全であるためには、宅建業者が適切な研修を受け、相談体制を整え、組織として安定した運営を続けることが欠かせません。

 売買契約書を作成する実務も、業界団体の運営に関わることも、根底にあるのは同じです。
不動産を通じて困る人を少しでも減らしたい。
そのためには、目の前の一件だけでなく、業界全体について考える視点も必要だと思っています。

青山学院大学で感じた「人となり」の大切さ

夕方からは東京都内へ移動し、青山学院大学で開催された不動産大学連盟の運営委員会、理事会、懇親会に参加しました。
地域会にはこれまでも参加してきましたが、程よい距離感があり、私にはとても居心地のよい集まりでした。
一方、今回の運営委員会や理事会には、営業への熱量が強く、積極的に人脈を広げようとする方が多い印象を受けました。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
たくさんの人と名刺交換をして、短時間で仕事につなげることを得意とする方もいます。
それも一つの営業スタイルです。
ただ、私は昔から、少し違います。
大勢の方と次々に名刺を交換するよりも、1人か2人の方とじっくり話をしたい。
その方が、どのような考えで仕事をしているのか。
お客様に対して、どのような姿勢で向き合っているのか。
トラブルが起きたとき、責任を持って対応する方なのか。
そうした「人となり」がわからないまま、一緒に仕事をすることには不安を感じます。
不動産は、扱う金額も責任も大きな仕事です。
表面的な営業力や肩書だけでなく、誠実さ、考え方、相手への配慮を知ったうえで仕事をしたい。
改めて、自分が大切にしている価値観を確認できた一日でした。

最大1,400万円の値下げメールから感じた市況の変化

実は昨日、ある建売業者から一通のメールが届きました。
内容は、完成した建売住宅を夏休み前までに全棟完売するため、販売価格を見直したというものでした。

新築 値引き

その中には、当初価格から最大1,400万円も値下げされた物件があると書かれていました。
購入を検討している方にとっては、確かに大きなチャンスかもしれません。
ただ、不動産会社の立場からそのメールを見ると、別の景色も見えてきます。
完成した建売住宅が、当初想定していた価格では売れていない。
これは、不動産市況が少しずつ変化している危険信号にも思えます。

 建売業者は土地を購入し、建物を建築するために多額の資金を使います。
金融機関から借入れをしている場合、物件が売れない期間も利息や維持費が発生します。
売れ残った完成物件を抱え続ければ、次の土地を仕入れることも難しくなります。
そのため、利益を削ってでも値下げをし、早めに在庫を現金化しなければならない場合があります。
最大1,400万円という値下げ幅には、単なるキャンペーンでは片付けられない、売主側の事情があるように感じました。

売れる不動産と売れない不動産の差が広がっている

 現在の不動産市場は、すべてが一律に値下がりしているわけではありません。
駅に近い土地、生活利便性の高い住宅、需要が強いエリアの不動産は、今も比較的順調に売却できています。
一方で、価格が相場より高い物件、立地条件に弱点がある物件、建物の状態が悪い空き家は、問い合わせすら入らないケースがあります。
さらに、再建築不可、借地権、底地、私道、農地、山林、市街化調整区域など、もともと買主が限られる不動産は、一般的な建売住宅が値下げされるほど競争が厳しくなります。

 買主からすれば、条件のよい新築住宅が値下がりすれば、あえて問題を抱えた不動産を選ぶ必要がなくなるからです。
当社では、1円不動産、1円物件、0円物件と呼ばれるような、価格を下げても簡単には買主が見つからない不動産も全国で取り扱っています。
そうした現場を見ているからこそ、最近の建売業者の値下げには、市場の変化を強く感じます。
市況が荒れ始めたときほど、売却方法を間違えない
不動産市況が変わると、売主様の判断は難しくなります。

「もう少し待てば高く売れるかもしれない」

そう考えて販売を続ける方法もあります。
一方で、時間が経つほど建物が老朽化し、草木が伸び、近隣から苦情が入り、固定資産税や管理費だけが増えていくこともあります。相続した実家処分を先送りしているうちに、さらに不動産相続が発生し、相続人が増えてしまうケースもあります。
大切なのは、むやみに焦って安く売ることではありません。

  • 現在の市場でいくらなら売却できるのか
  • どのような買主が検討できるのか
  • 仲介と買取りのどちらが適しているのか
  • 売却前に解決すべき問題はあるのか
  • このまま所有した場合、今後どのような費用やリスクが生じるのか

こうした点を整理し、物件ごとに出口戦略を考える必要があります。
高い査定額を提示することよりも、なぜその価格で売れるのか、誰が買う可能性があるのかを具体的に説明できることの方が重要です。

最後に残るのは、やはり信頼関係

今日一日、土地の買取契約書を作成し、宅建協会の会議に参加し、夜は不動産業界の方々と交流しました。
そして改めて感じたのは、不動産の仕事は最後には人と人との信頼関係だということです。
市況がよいときは、多少の問題があっても勢いで取引が進むことがあります。
しかし、市況が不安定になれば、査定力、調査力、契約書の精度、販売戦略、そして担当者の誠実さが問われます。

 私は、名刺を何十枚も配ることよりも、目の前の一人としっかり向き合いたい。
全国の売れない不動産と向き合ってきたからこそ、簡単に「売れます」「大丈夫です」とは言いません。
その代わり、現地を見て、役所を調査し、問題点を整理したうえで、できることとできないことを正直にお伝えします。
不動産市況が荒れ始めている今だからこそ、売却を任せる会社や担当者の「人となり」まで見ていただきたいと思います。

横浜をはじめ全国で、空き家、実家処分、借地、底地、借地権、相続不動産、1円物件などの売却や買取りにお困りの方は、早めに状況を整理することが解決への第一歩です。(^^)