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【借地・借家の最新実務】専門教育で再確認した“本当に大切なポイント”とは?
みなさん、こんばんは。
株式会社リライト 代表の田中です。
今回は、借地・借家について。
今日は本来であれば会社の休みの日でしたが、朝から夕方まで宅建協会 神奈川本部にて「不動産コンサルティングマスター向け専門教育(借地・借家コース)」を受講してきました。
テキストはまさかの2冊・120ページ超え。

知っている内容も多かったものの、あらためて体系的に復習でき、とても勉強になりました。(^^)
借地・借家の分野は歴史が長いだけに奥が深く、不動産取引の中でも特に専門性が問われる領域です。
今回の研修内容を踏まえ、お客様から特に多い質問と要点をまとめてみました。
◆1 借地・借家契約満了時の“更新拒絶”には厳しい条件がある
借地契約・借家契約が期間満了を迎えた際、地主・家主が更新を拒絶するには「正当事由」が必要です。
正当事由とは、
・地主自身がその土地や建物を必要とする事情
・従前の経過
・利用状況
・契約条件 など
複数の事情を総合的に判断して決まります。
単純に「更新したくない」では認められません。
◆2 地主が承諾しない場合は“借地非訟”という制度がある
借地では、建物の増改築や借地条件の変更などで地主の承諾が必要になりますが、地主側が承諾しない場合は裁判所が地主に代わって承諾する制度(借地非訟)が利用できます。
●非訟事件の対象となるケース
・増改築
・借地条件の変更
・賃借権の譲渡・転貸
・建物競売に伴う賃借権の譲渡
・契約更新後の再築
(※地代や更新料の争いは対象外)
●非訟のメリット
- 判決までの時間が短い
- 費用が通常訴訟の半分以下
借地トラブルに悩んでいる方には、覚えておくと安心な制度です。
◆3 借地の各種承諾料の目安(一般的な基準)
・増改築承諾料:更地価格の3~5%
・借地条件変更承諾料:更地価格の10%前後
・譲渡承諾料:譲渡する借地権価格の10%前後
・更新料:借地権価格の5~10%程度
もちろん地域・慣習・事情によって変動しますが、だいたいの基準としては上記が指標になります。
◆4 そもそも「借地権」はなぜ存在するのか?
借地権は、日本の土地所有の仕組みから生まれた制度です。
●背景
明治時代から日本では土地所有権が強く保護されており、「土地は地主が所有し、建物は借主が建てて利用する」という形が広く行われてきました。
土地を持たない人にも住宅や店舗を持つ機会を与えるため、土地は借りて、建物だけ自分で所有する仕組みとして借地権が発展してきたのです。
現在でも、都心部や横浜市内など土地が高額なエリアでは借地権のニーズは根強く残っています。
◆5 借地権のメリット・デメリット
借地権をご相談いただく際によく聞かれる内容です。
ここでは分かりやすく整理します。
【メリット】
① 土地を購入するより初期費用が安い
横浜市や首都圏では土地価格が高いため、借地権物件は購入しやすい傾向があります。
② 土地固定資産税は地主が負担
借主は建物部分のみの負担で済む点が魅力です。
③ 資金計画が立てやすい
地代の支払いは必要ですが、トータルでの費用感は抑えられることが多いです。
【デメリット】
① 地主の承諾が必要な場面が多い
・増改築
・建替え
・譲渡
・条件変更
など、手続きは複雑になりがちです。
② 住宅ローン審査が厳しくなる場合がある
借地権の内容によっては銀行の取り扱いが限定的になるケースもあります。
③ 更新料・承諾料など追加費用が発生する
地代以外にも、更新料・承諾料などの費用が必要な点は注意。
◆6 借主・地主どちら側も「思いやり」がトラブルを防ぐ
借地・借家は、地主(貸主)と借主が“利害の反する立場”にあるため、どうしても揉めやすい分野です。
しかし、今回の研修でも改めて実感したのは、お互いが相手の立場を理解し、誠意を持って向き合うことで、トラブルは大幅に減らせるということ。
法律だけではなく、「どうすれば双方納得できるか」を考えることが、円満な契約更新・建替え・売却につながっていきます。
◆まとめ
今回の借地・借家コースの研修は、当社がこれまで横浜を中心に行ってきた借地権付き建物の売却/購入、底地の売却、空き家の相談、不動産相続対応に直結する、とても有意義な内容でした。
借地は難しいと言われがちですが、制度と手続きを正しく理解すれば、買主・借主・地主の双方にメリットのある不動産活用ができます。
借地・底地・借地権付き建物の売却や、借地トラブルでお困りの方はお気軽に当社 株式会社リライトへご相談ください。(^^)

